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INTERMEZZO(間奏曲) : 函館工芸舎

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EOS 5D Distagon 35mm F1.4

絵画の世界の一部の流れに、写真以上に超写実主義の作品があります。
したがってそれらの作品と較べると殆どの絵画は、見えているもの全てを描き込んでいるわけではありません。
例えば墨絵などは、かなりの部分が省略されていると言えるでしょう。

一方、デジタルカメラの世界では、光学性能が高まるとともに写し込む能力が高くなっていますが、写真も全てを写し込む必要がないのです。
写真表現の中での省略は、構図の切り取り方やボケによって行いますが、レンズによってボケに個性があります。
撮影者の好みと一致するボケを探すのに苦労します。
広角レンズの中で、僕が最も好きなボケ方なのがDistagon 35mm F1.4です。



Distagon 35mm F1.4をEOS 5D(またはEOS 5D Mark II)で撮影すると、そのままで絵になる写真になります。
レンズに頼ってしまうのは良くないと思い、EOS 5D Mark IIを売り払ってしまっていました。
それは様々なレンズを使いこなすためでもありました。

ところが最近、Distagon 35mm F1.4を使ってみたい衝動が押さえられなくなりました。
それで中古のEOS 5D(Mark IIではありません)を購入して撮影したのがこの写真です。

今回はそのままのアップという感じではなく、ホワイトバランス、色収差、トーンカーブなどなど現像段階で調整しました。
その調整に1時間ぐらい要してしまいました。

NIKON D3Xとニコンの最新式のズームレンズを購入したから光学的な性能の高さに驚き、ピクセル等倍レベルでのチェックが多くなりました。
同じような調子で、Distagon 35mm F1.4で撮影した写真を眺めると、特に色収差で粗が見えるのです。
一方で絞り開放時のフレアは、むしろ写真の雰囲気作りに貢献してくれて良い感じになります。
さらに上の写真では、外からの太陽光と屋内の蛍光灯の明かりが混在し、その調整に時間がかかりました。

現在、コシナから最新の設計のDistagon 35mm F1.4が発売(ニコンは今月の28日から)されていますが、光学的な性能は向上し、抜けが良くなっている反面、開放時のフレア感が無くなってるようです。(もちろん無い方が光学的に性能が高いわけですが)

それから、懸念の材料として思うことは、ニコンマウントでの発売も予定されていますが、ニコンのフォーカシングスクリーンでのマニュアルフォーカス撮影は困難を極めるであろうということです。
美しいボケを期待して購入したものの、ピントが合うべき所にピントが合わずピンぼけ写真を大量生産し、手放してしまう人が多く出てきそうな気がします。

幸い、EOSにはF2.8以上に明るいレンズ向けにスクリーンが用意されていて、そのような問題が少ないのです。
by ayrton_7 | 2011-10-10 04:58 | Distagon 35mm F1.4